CMW公認高級時計師と
一級時計技能士の時計修理工房

大樹 時計修理&ドレスアップ

アクセス

No.01
WITSCHI 
WATCH EXPART Ⅱ(スイス製)
■ウィッチ社 ウォッチ・エキスパート2
通称ウィッチと呼んでいます。機械式の時計修理 に欠かすことの出来ない機器で、機械の振動数、 振りの強さ、バランス、進み遅れなどのいわゆる タイミング調整をする時に使用します。これを見 ながら調整を行います。また、機械の基本的な調子 などを判断できますので経験を重ねると、この データを見るだけで大体どこに問題があるか予測 することが出来るようになります。オーバーホール には、テスト結果をプリントアウトして添付して います。技術者全員がこれを使用しております。


No.02
TIMEGRAPHER(日本製)
■タイムグラファー
上記ウィッチとほぼ同じ機能を持った機器です。30年以上前の機器ですが現役で使用しています。ウィッチ との違いは液晶表示がテープ打ち出しになっていることです。


No.03
VELVO 超音波自動洗浄機(日本製)
■ムーブメント超音波自動洗浄機
オーバーホールの段階で、バラバラにした時計の部品を洗浄する機械です。3層式洗浄を行い 最後に温風乾燥して完了となります。第1層では、スイス製の洗浄液に浸け超音波をかけながら 回転させることで汚れを落とします。2層3層はすすぎ工程です、超音波をかけながら回転させます。 セットすればあとはボタンひとつで乾燥まで全て自動でやってくれますので、その間は別の 仕事ができます。洗浄時間はおおむね20分くらいです。


No.04
VELVO 超音波手動洗浄機(日本製)

■ムーブメント超音波手動洗浄機
上記超音波洗浄機と同じ用途の機械ですが、こちらは各層を手動にて移動します。
当社顧問(CMW)が時計修理を始めた40年ほど前に使用していたものです。現在でも十分に使用できる状態です。



No.05
SIGMA(スイス製)
■乾式防水試験機(MAX300mまで)
水中に入れることなく時計の防水機能を調べることができます。 ヘルメット状の気密チャンバー内に時計をセットし、それぞれの 時計の防水性能に設定し、窒素ガスを充填します。気圧の変化を位置情報に置き換えマイクロメーターレベルの計測をすることで気密漏れの有無を判定します。オーバーホールにはこのテスト結果 を添付しております。


No.06
湿式防水試験機(日本製)
■湿式防水試験機
乾式の防水試験機でNGとなった時計は、次にこの水没試験を行い気密漏れの場所を特定します。ケース内に時計をセットして気圧を高くしてから時計を水中に入れます。ケース内の気圧を大気圧に戻すと、気密不良部分からブクブクと気泡が出てきて一目瞭然に不良部位の特定が 出来ます。時計内部の圧力が高く、ガラスケース内の圧力が低いので時計内部 のガスは気密不良部位から水中に放出されるのです。万一に備えてムーブメントは事前に取り外しておきます


No.07
スチーム洗浄機(日本製)
■スチーム洗浄機
バフ研磨でついた研磨剤を洗浄したり、頑固な汚れを洗浄する際に使用します。強力なスチームにより非接触で洗浄するため、鏡面研磨したケースにキズをつけずに完全洗浄が可能です。


No.08
VECTOR(ドイツ製)
■時計旋盤
時計の部品作りや、焼き付きを起こした歯車軸などの荒れた表面を研磨したり、ネジを作ったりすることが出来る工作機械です。入手不可能な古い部品を作成することも可能です。時計の部品自体が非常に小さく、1000分の数ミリの加工を行いますので肉眼では無理があります。操作には顕微鏡を使います。技術者の腕の見せ所です。


No.09
フロンティア電気式エトウ足付器(日本製)
■文字盤足付け、磁気抜き機
文字盤はケースに固定するために足が付いています。この足は衝撃や金属疲労で折れてしまうことが有ります。この機械は折れた足を電気溶接にて取り付ける機械です。また、右側に磁気抜き器も付いています。
アンティークな雰囲気の機械ですが、これは当社顧問(CMW)が時計修理を始めた40年ほど前に使用していたものです。工具も時計同様で、大切に扱い、手入れを怠らないことで長く使用することが出来ます


No.10
顕微鏡 (日本製)
■顕微鏡
アーム式の顕微鏡です。普通の顕微鏡と違い修理机の上を自由に移動しますので、分解した部品の摩耗度合いの確認や、脱進機の注油など修理品を動かすこと無く作業が進められます。不用意に部品や機械を動かすことで部品を床に落としたり、なくしたりといった事故を防ぐことにもつながりますので非常に重宝しています。拡大率は20倍40倍の2段階調整が可能で、ライト付き。全技術者がこれを使用しております。


No.11
ワインダー(ELMA スイス製)
■ワインダー
時計の検査用機器です。観覧車のように回転しながら、更に各時計の ついたアームが回転します。自動巻上げ機構が適切に作動しているか 確認します。ゼンマイが一杯まで巻き上がった状態で何時間動き続ける かを検査して完了します。
最大で48本の時計を掛ける事ができます。


No.12
ワインダー(ベルジョンスイス製)
■ワインダー
上記ワインダーとほぼ同じ機能です。
最大で18本の時計を掛ける事ができます。


No.13
ファイナルワインダー(ベルジョン スイス製)
■ファイナルワインダー
最終検査に使用します。上記2つのワインダーよりも回転速度が少し遅くなっており、実際に腕につけた状態 をシュミレーションして異常がないかどうか確認します。
最大で18本の時計を掛ける事ができます。


No.14
磁気抜き機 (スイス製)
■磁気抜き機
時計に磁気を帯びると調子が悪くなります。時間が狂ったり止まったりする場合もある為、オーバーホールの際は必ず磁気を抜く必要があります。この機械にかけると非常に短時間で磁気を抜くことが出来ますが、磁気に関しては着磁方向など、ある程度の知識が必要です。


No.15
UVランプ 紫外線装置(スイス製)
■UVランプ 紫外線装置
紫外線硬化性樹脂を硬化させるためのランプです。ガラスの接着に使用します。ガラスの取り付けにはパッキンタイプと接着タイプがあります。接着の例としてはフランクミューラーに代表される丸みを帯びたドーム型や、多角形などのサファイヤガラス、十字型などもありますが、このような特殊形状のガラスパッキンを作成することは技術的に難しいので接着となっている場合がほとんどです。


No.16
サンドブラスター (スイス製)
■サンドブラスター
時計のケースやブレスレットは様々な仕上げ種類がありますが、この機械は金属表面を梨地のようにぶつぶつとしたつや消し状に仕上げるためのものです。砂粒やガラス粒を圧縮空気を使って高速で金属表面にぶつけることでツヤけし効果を得ます。粒の大きさや種類を変えることによってつや消しの状態が変わってきます。このような仕上げを施している代表的な時計にタグ・ホイヤーがあります。


No.17
WITSCHI Q TEST6000(スイス製)
■クォーツ テスター
クォーツ時計の修理をする時に使用します。電池で動く電子回路の電圧 や消費電流計測の他、時間の進み遅れや発信パルスの有無など様々な機能 を持った計測機器です。ちなみに機械式時計の計測もできます。


No.18
プレスセット1(スイス製)
■プレスセット2
ガラスや風防を取り付けたりする時に使用するプレスと駒のセットです。 各種サイズを取り揃えていますが、特殊なサイズの場合などは駒を専用に作成します。合った道具を 使わないと出来上がりにばらつきが出ますので、必ず寸法をチェックして使い分けるようにしております。


No.19
プレスセット2・受け駒セット・ベゼル外し機
■プレスセット2
時計の新品仕上げや洗浄をする際は可能な限り分解をします。まずベゼルを外しますが、 必ず専用の道具で外す必要があります。無理に分解しようとすると破損など2次故障の原因になります。 組み立ての際にもケースサイズにあった受け駒を使って組み付けます。特殊なサイズや形状のものについては 専用の受けを作成して作業を行っております。


No.20
ケース裏蓋オープナー (スイス製)
■ケース裏蓋オープナー
ケースから機械を取り出すには、まず蓋を外さなければなりません。この機械は様々な形状の蓋を取り外すための専用機です。裏蓋は錆びついたり変形したり、強く締まりすぎたりといったことで外れないことが良くありますが、当工房ではこの道具類と知恵を使って100%外します。同業者からの依頼や、どうにも外れなくあちこち巡ってこられたものでもギブアップしたことは1度もありません。


No.21
ブレスレットピン抜き  (スイス製)
■ブレスレットピン抜き
各種ピン抜きです。専用のものから汎用のものまで揃っています。


No.22
バキューム・ブロアシステム (ドイツ製)
■バキューム・ブロアシステム
時計を組み立てる時、ゴミや埃は大敵です。これらを時計内部に 侵入させないようにバキュームシステムとエアブローシステムを構築しています。各作業者ごとに 写真のようなノズルがきています。これらを使ってゴミや埃が時計内部に侵入しないように作業を 行っております。


No.23
GEM(日本製)
■タガネ
タガネは穴石調整器と似ていますが、調整というよりは叩く道具です。 数十種類の異なる先端形状をもった棒があり、例えばロレックスの自動巻きローターの芯が摩耗 していた場合に、このタガネを使用して芯の交換を行います。ネジで取り付けられているわけでは ないのでこのような道具が必要になります。その他にも油切れでガタガタに摩耗してしまった穴など を詰め直す時にも使用しております。


No.24
穴石調整器 (スイス製)
■穴石調整器
時計の機械を見ると、赤いルビーが見えますが、これが穴石です。穴石は文字通り穴が開いていて、この穴に歯車の軸がセットされます。この穴石ですが、潤滑油切れや衝撃など様々な理由で動いてしまうことがあります。こうなると、歯車同士がこすれてしまったりガタツキや、逆にきつくなったりして調子が狂ってきます。この調整器は、穴石の位置を調整する道具で、マイクロメーターがセットされていて100分の1mm単位での調整をする事ができます。


No.25
穴石調整器 (スイス製)
■穴石調整器
上と同じ機能ですが、上はつまみを回して調整しますが、こちらはレバーを押し下げて調整するタイプとなっています。


No.26
ゼンマイ装着器(スイス製)
■ゼンマイ装着器
時計のゼンマイには実に様々なサイズがあります。手で入れることも 出来ますが変形の元です、必ずこの装着器を使用しております。


No.27
オメガ専用針付け器(スイス製)
■針付け器
時・分・秒・クロノグラフなどの針を取り付ける為の機械です。針の形や、穴の大きさによって右側の棒状のものを左側にセットし針を文字盤から出ている歯車の軸に押し込みます。 様々な針が有りますが、ぴったりあったものを使用しないと、キズを付けたり、曲げてしまいます。 この機械を使用すればそのような心配はありません。


No.28
テンプ調整機(スイス製)
■テンプ調整機
この機械は、テンプに関する各調整を行うための機械です。 テンプとは振り子時計の振り子の機能で、正確な時間を作り出す機械式時計の 最も重要な心臓部です。 これ一台で、片重り取やテンワの振れ取りなど様々な調整を行うことが出来ます。


No.29
テンワ調整機(スイス製)
■テンワ調整機
この機械は、テンワに関する調整を行うための機械です。 テンワとは振り子時計でいうところの振り子の錘の機能で、腕時計の場合、円形の輪になって左右に回転して時を刻みます。この輪は正確な円で無ければならず、均一な重さで無ければなりません、この機械にテンワを乗せ回転させることにより重い部分や曲がっている部分を調べます。


No.30
ピンセット (スイス製)
■ピンセット
時計修理には欠かせないピンセットです。先端形状や材質は様々な種類があり、 つかむ物や作業に応じて使い分けております。先端は常に研ぎ、研磨して部品をキズつけたり掴み 損ねないようにしております。


No.31
ドライバーセット (スイス製)
■ドライバーセット
時計技術者の必須アイテムです。頭の色によって先端寸法が 決まっています。先端形状は常にネジにフィットするように研いで使用しております。


No.32
検査用棚 (欅・宮崎県産)

<※クリックで拡大画像を表示>
■検査用棚
宮崎県・狭野神社の境内に育った欅(けやき)から時計検査専用の棚を製作しました。